余根田朋栄

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私たちのホームは、入居者さんやスタッフみんなが良い意味で持ちつ持たれつの関係

長らく専業主婦をしていましたが、家の近くのグループホームで調理補助と介護補助の仕事を始めたのがきっかけで福祉の仕事に就きました。その後、正職員としてこの法人に転職しました。福祉の仕事は、ノルマがなく、利害関係の中で仕事をしないこと、人と人とのつながりの中で、自分が頑張ったことに手応えを感じることができるやりがいのある仕事だと思っています。私たちが働くグループホームは、職員同士がお互いの仕事を気遣いながら手助けをすることが当たり前になっているので、良い意味で持ちつ持たれつの関係で仕事を進めることができます。もちろん、ルーチンワークはありますが、天候を見て、外出することなど、その日になってからスタッフ同士で相談をして実施することもよくあることで、入居者さんにとっても、時間に束縛されることなく過ごすことができるので、私たちも利用者さんがいきいきとする瞬間を創り出すことはやりがいにつながっています。

大切なことは価値観、年齢、体力、認知機能も違う入居者さんに自分らしく過ごしてもらうこと

私は、入居者さんは身体の元気な方も多く、自分でできることを短時間でもよいので一緒にしていくことを心掛けています。入居者さんがこれまで生活の中で培われて来られたことで、一緒にできることを探します。例えば、過去に絵を描いていた人であれば、塗り絵を提案すると喜ばれます。それぞれができることを探し、自分の役割を感じてもらえるようになってほしいと思っています。私たちのホームには、60代から90代の方々が生活をしています。考え方、価値観、年齢、体力、認知機能も違います。そのような中でもなるべく自分らしく過ごしてもらうように心掛けています。そのためには、その人が何を望んでいるのかは、こちらから聞き出していくことが大切になってきます。入居者さんの会話や行動を通して、その方の若かった頃を想像したり、好きな食べ物を模索したり、手仕事を教えて頂いたり、自分の話も聞いて頂き共感して頂いたり、そのようにして信頼関係を築いていきます。私たちが住む養父市の昔の生活なども教えて頂いたことがありますが、お話を聞いていると本当に楽しくなります。

様々な年代の地域の人たちと日々の繋がり、行き来できる関係ができるよう取り組んでいきたい

この仕事に就いて良かったのは、入居者さんとの関りの中で、「ありがとう」「助かったわ」と声掛けして頂けた時です。入居者さんが大きな体調変化なく日々過ごされることは、1日を振り返って「ああ、良かった」と思います。特に、大きな病気をされて、回復し、元の生活に帰って来られた方については本当にそう感じます。私は、ご家族との関わりも大切にするよう心掛けています。訪問や電話などでは、ここでの生活をできるだけ正確に伝えたり、家庭での様子をお聞きしたりして、少しでもここで活かせることがないかと考えるようにしています。今後、私がチャレンジしたいことはもっと地元密着型のグループホームになることです。立地的には、通りにある施設でないので、地元の人が立ち寄りにくいかもしれませんが、地域の方たちとの交流を深めていきたいです。様々な年代の地域の人たちと私たちスタッフと何にかしら日々の繋がり、行き来できる関係ができるような取り組みを考えていきたいです。そして、いつか歳をとった時に自分が利用したいと思える施設にしていきたいです。

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