津崎菜美

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子育てをしながら介護職ができるのは、お互い様の関係が成り立っている「はちぶせの里」だから

高校卒業後、従来型の施設で働いていましたが結婚を機に退職しました。出産を終え、求職活動をする中で他の職種も考えましたが、やはり福祉の仕事しかないと思いました。子育てしながら介護職をするのは大変ですが、それができるのは、はちぶせの里だからです。急な休みの時も、上司や仲間が快く引き受けてくれます。それは、お互い様という関係性が成り立っているからです。ここはユニットケアですが、みんなが全体を常に見ながら、お互い様で支え合って仕事をしています。介護の仕事は、日々刺激があり、答えがない仕事であり、自分のためにもなる仕事です。同じ利用者さんであっても日々状態が違います。昨日はできていても、今日はできない、その逆もあり、また、朝夕でも状態は違います。時間により心情が変わるので、表情に変化があります。だから、時間によって対応や声のかけ方も工夫が必要です。現在、担当しているのはショートステイなので、利用者さんも日々替わります。利用者さんは家とはちぶせの里を行ったり来たりします。短い時間での中の関わりは私の新たな成長機会になっています。

ショートステイは利用者さんの家庭での生活を考えて関わるので、私もスタッフも成長できる場

ショートステイの利用者さんは自宅での生活が基本ですので、常に自立してもらうことを基本としています。職員がする方が早くても、もどかしさを感じても、その人にできることとできないことを見極めて、できないことをスタッフが援助するようにしています。要介護5から要支援まで幅広い利用者さんがいます。それぞれの家庭での生活を基本に考えて関わるので、私だけでなく、スタッフ自身が成長できる場です。例えば、施設内はバリアフリーですが、お家には階段があると、施設でも階段を使ってもらいます。ベッドから立ち上がるのも、まず、自力でやってもらい、できないことだけを援助します。初めてここを利用する人は緊張しています。初対面の人には、目線を合わせて自己紹介を行ったり、最近のことは忘れても、若い頃の話題、以前のこの地区のことを聞いたりして関係性をつくっていきます。また、自分と利用者さんとの距離を埋めるために共通点を見出すようにしています。自然に笑顔がこぼれ、表情や会話などから相手の緊張がほぐれてきたというのがわかると良いケアにつながることが多いです。

専門知識を学び、自宅での生活を望む利用者さんやご家族に良質のサービスを提供したい

最近、嬉しかったことは、リピーターの利用者さんから、空床利用で居室が移動になる時に「津崎さん一緒におってぇよ。会いに来てなぁ」と言って頂いた言葉です。いつもとは違うユニットへの移動で少なからず不安があったのでしょう。私の名前を覚えてもらっていることや頂いた言葉から信頼を感じることができ、嬉しさと安堵の気持ちを感じました。ショートステイは、家族の負担軽減にもつながっています。私たちが担当しても大変なこともあるので、ご家族の負担は想像できます。自宅で介護をしたいというご家族やご本人のこうした要望を実現するには、ショートステイの存在価値を日々感じていますし、私たちの仕事の意義を実感でき、やりがいとなっています。今後のチャレンジについては、まずは介護福祉士の試験に合格することを目標にしています。これまでは、先輩たちの見よう見まねでやって来たので、きちんと専門的に学ぶことをしてきませんでした。これを機に、もっと専門知識を学んで良質のサービスを提供していきたいと考えています。

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