仕事が楽しくないといけないなんて思わずに、創意工夫で「うまく進んでよかったなぁ」が長く働く秘訣
私はかつて民間企業で働いていました。入社当初はやりがいを感じましたが、次第に競争の激しさとプレッシャーに押し潰されるようになりました。毎日、数字による実績が評価となり、それに追われる日々が続き、心の安らぎを求めることが増えていきました。私の性格には合わず、やりがいを感じられなくなったのです。その頃の私は、もっと人間らしい生活を送りたいと思い、心の平穏を求めて福祉の仕事に転職することを決めました。福祉の仕事は、これまでの競争社会とは全く異なる環境でした。そもそも、仕事は楽しいものではないと思っています。本音を言うと、仕事なんてしなくても良い状態が理想です。でも、生活という現実があるので働かなくてはなりません。仕事が楽しくないといけないという呪縛から解き放たれて、仕事なんて楽しくないものだという現実を感じながらも、自身の仕事の中で創意工夫をし、意図したことが良い結果につながることがあります。そんな時、「やっていて良かったなっぁ」、「うまく進んでよかったなぁ」といったこと感じながら仕事に向き合うのが長く続ける秘訣ではないかと思っています。
個人の競争はなく、チームプレーを重視。共に働く仲間と協力しながら支える利用者さんの生活
私は、はちぶせの里で既に20年間働いています。民間企業に勤めている頃と比較すると、仕事がうまくいかないからと言って、いきなり居場所がなくなるような空気はありません。福祉の仕事は一人ひとりを大切にすることが仕事の前提なので、それは職員同士にも当てはまります。ここでは個人の競争はなく、チームプレーが重視され、共に働く仲間と協力しながら利用者さんの生活を支えています。働いていて理不尽なことを感じることはほとんどありません。そんな職場環境の中で、利用者さんとの日々の交流を通じて、彼らの笑顔を見ることはやはり嬉しいものです。イベントの企画やチラシの作成など、同じ労力を使うならば、より良い結果を生むように創意工夫をすることが大切だと感じています。例えば、イベントの企画では利用者さんが楽しめるように、季節に合わせた工夫を凝らす、案内用のチラシには少し遊び心を取り入れてデザインするといったことです。そうした小さな創意工夫が意図した成果に繋がる時、仕事に対する満足感は高まり、職場の雰囲気をより良くするのに貢献していると感じることができます。
新しい取り組みを提案し、利用者さんと職員の両方がより良い環境で過ごせるように努めたい
将来に向けて、私は今の仕事を続けながら、自分が組織にどのように貢献できるかを考えるようになってきました。福祉の分野での経験を活かして、新しい取り組みや改善策を提案し、利用者さんと職員の両方がより良い環境で過ごせるように努めたいと思っています。例えば、新しいイベントやプログラムを導入することで、利用者さんの生活の質を向上させると同時に、職員のモチベーションを高めることができるのではないかと考えています。また、引退される同僚が増える中で、これまで経験をしたことないような役割に挑戦する機会があれば、そうした経験も積んでいきたいと思います。今後も、自分自身の成長と共に、福祉の現場での役割を果たし続けようと思うようになってきました。利用者さんの立場に立ち、ニーズに応えることで、福祉の仕事の意義を再確認しながら歩んでいきたいと思います。


