谷原 清代

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家族と仕事、どちらも大切に。支え合いで築いた15年に感謝したい

私は視覚障害を持つ両親のもとで育ち、幼い頃から様々な障害を持つ方々と接する機会が多くありました。その影響で自然と福祉の仕事に興味を持ち、高齢者施設で介護職として働き始めました。その後、より深く支援したい思いからケアマネジャーの資格を取得し、キャリアアップを目指して転職。しかし、その矢先、実家の母が倒れ、全盲の父だけでは生活が困難になったため、介護休暇を取得して両親の介護と仕事の両立を試みました。しかし状況は厳しく、一年半で職場を退職。その後、母を自宅に連れて帰ることは叶いませんでしたが、生活が落ち着いた頃に仕事探しを再開し、グループホームでケアマネジャーとして週4日勤務を開始。この働き方によりライフスタイルを維持しつつ、父親の支援を続けました。職場は家庭と仕事のバランスを重視する私の姿勢を理解し、様々な相談に応じてくれたため、15年間働き続けられたことに感謝しています。

一人ひとりの人生に寄り添い、最適な支援で未来をつないでいきたい

私は、利用者さんの人生観や価値観を尊重することを大切にしています。一人ひとり異なる背景や価値観を持つため、それぞれの思いに寄り添うことが重要です。ケアプランの作成では、利用者さんご本人のみならず、そのご家族や地域との関係性も考慮し、多角的な視点から最適な支援を検討しています。グループホームでの勤務経験を通じて、現場の状況を把握する重要性を学びました。現場スタッフと密に連携し、柔軟に対応することが、利用者さんにとって最適な環境を提供する鍵を握ると実感しています。現在は居宅ケアマネジャーとして、様々な事業者と協力しながら利用者さんのニーズに応える仕事にやりがいを感じています。それぞれの専門性を持つ事業者との連携を通じて、チームとして利用者さんを支える実感が得られ、大きな学びとなっています。この仕事を通じて多くの人生に触れ、自分自身の生き方についても考えるきっかけを得ています。大変なことも多いですが、それ以上に得られるものが多く、この仕事を選んで本当に良かったと感じています。

経験を次世代に伝え、自分の学びも深めつつ、スタッフの成長をサポートしていきたい

最近は、定年後の生活を意識するようになりました。これまで仕事一筋で過ごしてきましたが、これからは仕事とプライベートのバランスを大切にし、自分の人生を楽しみたいと考えています。そのためには後継者を育成し、自分の経験や知識を次世代に伝え、安心して仕事を任せられる体制を築く必要があると感じています。ただし、人材育成は私にとって得意な分野ではなく、これまで教えることや指導することに苦手意識を持っていました。今後はコーチングを学び、相手に問いかける形で自ら考え行動できる人材を育てていきたいと思っています。幸いにも、会社も人材育成に力を入れており、私はファシリテーターとしてプロジェクトに参加しながら、自分の学びを深めつつ他のスタッフの成長をサポートしています。最終的な目標は私がいなくても利用者さんが安心して生活できる体制を築くことです。そのためには、現在ケアマネジャーである前田さんのサポートを受け、新しいケアマネジャーを育成する必要があります。経験豊富な前田さんから多くを学びつつ、チーム全体で人材育成に取り組んでいきたいと考えています。

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