生まれ育った街への愛着と、高齢化が進む現状に力になりたいと介護の仕事へ
この地域に生まれて55年、子供の頃から可愛がっていただいた方が年老いていく姿を見て、どうにか力になれたらと思い介護の仕事を始めました。たとえば、子どもの頃にお世話になった若かりし頃のおじちゃん、おばちゃんも歳を重ね、先にご主人を亡くし、奥さんだけが残される姿を見たときには、なんとも言えない気持ちになります。特に印象的だったのは、私の父の葬儀で感じた地域とのつながりです。商店を営んでいた父親の葬儀にはたくさんの人が参列くださり、生前にお世話になった方々の多さに改めて気づかされました。「人と人とのつながりを大事にしたい」という想いは、そうした地域の方々からの深い愛情を感じたからだと思っています。幼い頃から住み慣れた街だからこそ、地域の方々との絆をもっと大切にして、高齢化が進む現状を少しでも改善したい。そんな熱い想いを持って日々を過ごしています。
先入観を持たず、相手のいいところを見つけ、誰とでも分け隔てなく接したい
私は、誰とでも分け隔てなく接することができると思います。人づきあいにおいて、好き嫌いで判断しないように心がけています。だから、嫌いな人がいません。相手の良いところを見ようとする姿勢が大切だと思っています。これは、両親から「人の良いところを見なさい」と教えられて育ったことが大きな影響となっていると思います。悪いところを探っていくと嫌いになるけど、良いところを見つけると悪いところが許せるという考え方は介護の仕事をするうえでは大事なことだなあと日々感じています。実際に、私は利用者さんとの初対面の機会でも緊張せず、むしろ「どんな人かな?」とワクワクしながら接しています。はちぶせの里に勤めなければ、会うことができなかった人だと思うと、利用者さんであれ、一緒に働く仲間の皆さんとのご縁は大切にしていきたいと思います。
「ありがとう」の言葉がやりがい。常に相手のために何ができるかを考えていきたい
利用者さんが喜んでくれることが一番と思っています。介護の仕事を通じて、多くの方から「ありがとう」の言葉をいただき、私のやりがいにつながっています。「自分は何ができるんだろう?」って考えるのが楽しいです。利用者さんをよく観察し、どんなことを喜んでくれているのか、どんなお付き合いの仕方が良いのかを考えるようにしています。通勤の20分間も職場に近づくに連れて、そんなことを考えながら仕事モードに入ってしまいます。介護の仕事に限らずどんな仕事にもしんどさは付きものですが、私にとって心地よい達成感を感じることができる素敵な仕事だと思います。出勤して特にじっくり関わることがない時も、「今日、あなたがいるだけでホッとするわ」と言われると、私の存在そのものが安心感を与えていると思えて嬉しすぎる瞬間を感じることができています。「常に相手のために何ができるかを考える」という想いは今後も続けたいので、しっかりと仕事ができるように体力づくりをしていきたいと思います。


