「惰性」に陥らない、日々の刺激と発見。関わりで得る手応えと達成感がやりがい
私が介護福祉の道を選んだのは、元は仕事の安定性に惹かれた部分が大きかったです。専門的な知識と技術を身につけて「手に職」をつけたいと考えました。そこで、福祉の専門学校に進学しました。卒業後、特別支援学校の寮で3年間働きました。寮生の生活に寄り添い、サポートする経験は非常に貴重なものでした。祖父がはちぶせの里のショートステイでのご縁があり、デイサービスやショートステイなど多様なサービスを提供していることを知り、「ここで働けば多くの経験が積めるのではないか」と思い、入職を決意しました。介護の仕事は、決して単調ではなく、入居者様お一人おひとりの状態や気持ちは日々変化しますし、マニュアル通りにいかないことばかりです。だからこそ、「どうすればその方にとって一番良いケアができるか」を常に考え、工夫する必要があります。「惰性」に陥ることなく常に新しい発見があり、自分の考えたケアがうまくいき、入居者様の笑顔や穏やかな表情を見られた時には、何物にも代えがたい「手応え」と達成感を感じることができます。
チームで支え、「違和感」を見逃さない。安心・安全のケアを大切にしたい
既に10年働いていますが、日々のケアにおいて特に意識しているのは、入居者様のいつもと違う様子、つまり「違和感」にいち早く気づくことです。普段から表情や言動、動作などを注意深く観察し、その方にとっての普通の状態をしっかりと把握しておくことが大切と思っています。例えば、普段より口数が少ない、逆によく飲み物を欲しがる、妙に汗をかいているといった些細な変化にも目配りは欠かさせないようにしています。こうした小さなサインが、体調の変化や思わぬ事故の前触れであることも少なくありません。この「違和感」を見逃さず、早期に関係者と情報を共有し、適切な対応をとることが、事故を未然に防ぎ、入居者様の安心・安全を守る上で非常に重要だと考えています。また、この仕事は決して一人ではできません。常に他の職員と協力し、情報を密に共有しながらチームでケアにあたることが基本です。決して孤独を感じることはありませんし、一人で問題を抱え込まずに済むのは、精神的な支えにもなっています。
イベント企画で見つける新たな一面。マンネリ打破への挑戦をしていきたい
現在、私は施設内のイベントや外出を企画・運営する委員会の長も務めており、今年で3年目になります。準備は正直なところ大変です。しかし、イベントを通して入居者様の普段の生活では見られないような、生き生きとした表情や意外な一面を発見できるのは、この役割ならではの大きな喜びです。以前、普段はとても物静かな方が、私が出し物でマツケンサンバを披露した際に、手を挙げて満面の笑みで楽しんでくださったことは本当に嬉しかったですね。一方で、日々のレクリエーションが塗り絵や折り紙など、定番で少しマンネリ化しているという課題も感じています。最近、運動会でチャンバラを取り入れてみたところ、これが予想以上に盛り上がりました。今後は、書道や手芸など、特定の入居者様が得意なことや好きなことを起点にして、周りの方も自然に参加できるような活動も企画していきたいと考えています。マンネリを打破し、皆さんに楽しんでいただけるような工夫を続けていきたいです。


